Case3

廃生コンの有効利用

背景

生コンは工事現場で不足にならないように多めに搬送するのが通常ため、戻りコン(廃生コン)が必ず発生します。この廃生コンは、ミキサー車洗浄時に場内にある集泥槽(排水処理槽)に一時貯留されますが、使用用途が限られ大半が廃棄物になっておりました。なんとかしてこの戻りコンをリサイクルできないか頭を悩ませていました。

課題

戻りコンは、砂利等の大粒品を除去した後、混和剤処理槽を経て脱水処理されます。この脱水後の廃生コンが平均13ton/日(水分:45%W.B.)と多量に発生し、一部は地盤改良固化材や床下コンクリート断熱材として再利用されていますが、全量再利用可能にするための基礎試験を実施し、固化前に水分を除去させれば製品として再利用できる(大学の研究室の協力を得て再生品が有効利用できることを確認)ことに着目し、その方式について検討していました。

対策

廃セメントが水和反応し完全に固化する前に、乾燥・粉砕処理する事によって、再度セメントとして利用したいとのご要望があり、弊社の熱風式破砕攪拌装置付乾燥機(スラッジドライヤー)にてテストを繰返し行なった結果、脱水直後であれば乾燥処理が可能である事が判りました。スラッジドライヤーは、乾燥機内部に高速回転する破砕攪拌装置を持つ、回転キルン型乾燥機で、熱源は高温熱風(約600℃)により、材料を細かく粉砕しながらほぼ絶乾まで乾燥します。乾燥品については、固化強度試験を行い、セメント製品として問題無い事も確認頂きました。

効果

今まで廃棄物として排出し続けていた廃セメントが、乾燥処理を行なう事により水分5%W.B.以下のセメント原料として再利用が可能となりました。またミキサー車洗浄排水に含まれる砂利類は骨材として、さらに脱水後の排水は濾過槽にて処理された後、セメントの練り水として利用される為、殆ど廃棄物が排出されないゼロエミッションを達成する事が出来ました。通常で考えれば、乾燥困難そうな処理物でも、弊社の技術スタッフと納入実績より培った豊富な知識により問題解決できたものと考えます。