「自己熱再生型ヒートポンプ式高効率下水汚泥乾燥技術」ガイドライン策定のお知らせ

お知らせ

自己熱再生型ヒートポンプ式高効率下水汚泥乾燥技術の
ガイドライン策定のお知らせについて

平成31年2月26日
株式会社大川原製作所
神 奈 川 県 秦 野 市
関西電力株式会社

株式会社大川原製作所、神奈川県秦野市、関西電力株式会社の3者(以下、本研究体)は、国土交通省の「平成28年度下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト※)」において「自己熱再生型ヒートポンプ式高効率下水汚泥乾燥技術」の実証を行ってまいりました。

[平成28年7月15日、平成29年1月30日お知らせ済み]

このたび実証が終了し、その結果に基づき国土交通省よりガイドラインが策定・公表されましたのでお知らせします。

本技術は、乾燥時に発生する水蒸気の潜熱を回収し、乾燥の熱源として再利用するヒートポンプサイクルを応用したものです。実証の結果、従来の熱風式乾燥技術と比較して、省エネ・低コストの汚泥乾燥を実現しました。また、乾燥汚泥の含水率を安定的に調整できることも確認しており、汚泥の有効利用の用途拡大が期待されます。

このたびガイドラインが公表されたことで、技術面における認証を得、自治体での導入が容易になることから、特に中小規模施設において汚泥処理コスト削減と乾燥汚泥の有効利用促進による経営改善が進むと期待されます。

【本事業の概要】

1.背景・経緯

中小規模下水処理場では汚泥処理処分費が重い負担となっています。また汚泥は有機物を含むことから、肥料化や燃料化などその有効活用が求められています。これらの問題を解決するためには汚泥の乾燥が必要ですが、乾燥に多量のエネルギーを必要とすることから、処理場の事業性を得ることが困難でした。高効率、省エネ。低コストで汚泥乾燥を行うことができる乾燥設備が求められる中、廃熱回収ヒートポンプシステムが注目されていましたが、これまで乾燥時に発生する乾燥熱の大部分を占める水蒸気の潜熱を利用できていませんでした。

本研究体は、国土交通省が実施するB-DASHプロジェクトに「自己熱再生型ヒートポンプ式高効率下水汚泥乾燥技術」として平成28年度より参画していましたが、この度、その成果がガイドラインにまとめられました。

※ B-DASHプロジェクト:Breakthrough by Dynamic Approach in Sewage High Technology Proiect

国土技術政策総合研究所の委託研究として、民間企業、地方公共団体、大学等が連携して行う実規模レベルの実証研究

 

2.本ガイドラインの公開

技術の名称:自己熱再生型ヒートポンプ式高効率下水汚泥乾燥技術

本ガイドラインは下水道事業者が本技術の導入を検討する際に参考にできるよう、技術の概要・評価、導入検討、設計・維持管理等に関する技術的事項について取りまとめています。また、本ガイドラインは国総研ホームページ

http://www.nilim.go.jp/lab/bcg/siryou/tnn/tnn1061.htm) で公開されています。

株式会社大川原製作所、神奈川県秦野市、関西電力株式会社の3者はそれぞれの特性を活かしながら、本技術の普及促進に取り組んでまいります。

<本件に関するお問合せ先>

株式会社大川原製作所 東京営業所    TEL:03-5743-7461
秦野市役所 上下水道局 下水道施設課  TEL:0463-81-4111
関西電力株式会社 広報室 報道グループ TEL:06-7501-0242

 

以 上