環境活動レポート 2015年度 環境活動レポート
7.当社の製品で環境の改善を行った事例
当社では環境を配慮した商品開発と生産・サービスを行い、お客様の仕様場面での省エネルギー・CO2削減に貢献できるよう活動しています。当社装置での省エネルギー事例や、当社の新しい乾燥システム(オーカワラハイブリッド乾燥システム)について紹介致します。
1)【ヒートポンプを利用したハイブリッド乾燥システム】特許出願中
ハイブリッド乾燥システムは熱風乾燥機の熱風発生部に高効率なヒートポンプ式熱風発生装置(CO2熱風ヒートポンプ)と従来のエアーヒータを最適な条件で組合せることにより、大幅な熱効率向上と省エネルギー化を達成できる全く新しいシステムです。ハイブリッドな加熱システムにより乾燥機に必要な温度の熱風を供給できますので様々な乾燥装置に適用できます。また、チラー水を供給できますので加熱と冷却を同時に行うことでさらに高効率な運転が可能です。この他、熱源として従来は捨てていた常温水、低温の乾燥排ガスなどから熱を汲み上げて乾燥に利用することができます。
事例:既設乾燥設備の熱源をハイブリット化
上記はお客様の既設乾燥設備熱風発生源にヒートポンプ式熱風発生装置を増設したフローです。
熱風発生源をハイブリット化した結果、二酸化炭素排出量及びコストの削減に成功しました。下記グラフに蒸気使用量、電気使用量の変化を挙げます。
2)燃料転換によるCO2削減減
左記フローシートは既存の乾燥設備のバーナ燃料をC重油から都市ガスに変更することにより、同じ発熱量を得ながらCO2排出量を3割弱削減する事例です。
3)循環フロー改造による燃料削減
上記フローシートは既設乾燥設備に循環ダクトを増設し、乾燥排ガス(約180℃)を熱風発生炉(焼却炉)に入れることにより、フレッシュエアー(外気:約20℃)を減らします。これにより、乾燥に必要な熱量が循環ガスにより補われるため、焼却バーナ燃油量を削減することができます。本改造により約7%の燃油量削減に成功しています。
4)熱交換器取付による燃料削減
上記フローシートは間接熱風炉を使用した乾燥設備を示します。この間接熱風炉に導入される外気を熱風炉排熱により予備加熱することにより、熱風炉の燃料を削減することが可能です。
5)ボイラ入替による燃料削減
お客様のプラント更新工事において、ボイラを高効率型に入れ替える提案を御採用頂き、燃料及びCO2の削減を実施致しました。
既設設備では灯油炊きボイラ(2ton/h×2台)を使用しており、今回の更新工事において高効率ガス炊きボイラ(2ton/h×2台)へ入替を行いました。
結果、既設ボイラのCO2排出量=450ton-CO2/年に対し、新設ボイラCO2排出量=307ton-CO2/年であり、143ton-CO2/年の削減となります。(削減率31.8%)